さて、昨日は台車から床下までの導通化とテープLEDにブリッジダイオードを接続し、ブリッジダイオードから極細リード線をつなぐところまででした。
本日はリード線を台車から床板までの導通箇所へ接続します。
まずはリード線に0.1mm厚の銅板を1mm×2mm程度の長方形に切ってリード線の端部に半田付けします。これをブリッジダイオードの足に半田付けします。こんな感じになります。
ちなみにリード線の長さは2cm程度です。同じものを3台分作成しました。
次はこれを本体カバー側の天井に接着してしまいます。テープLEDの裏側の紙をはがすと直接天井裏にはりつけられます。プラ板は使いません。
その前に、昨日の客車の床板に導電テープを張りまくったため、もともとあった床下には重り(導電性)が設置できなくなってしまいました。というわけで、天井に張り付け。
この状態でテープLEDを張り付けます。裏紙をはがして張るだけ。
リード線の電極は本体側の床板の電極位置(銅箔テープ)と引っかけ固定用の突起の位置に注意して貼り付けます。木工用ボンドか、プラスチックを溶かさない無色の接着剤であれば何でもよいかと思います。スティック糊ではちょっと弱くて本体を被せる際にずれてしまいます。いずれの接着方法でもあとで本体をはめ込むときにずらさないように注意します。
3台分作成しますが、動力車は電極があるので端子は壁面には接着しないでおきます(右端の個体)。
比較的大き目のブリッジダイオードを使用していますが、MB10Mを使うと一回り小さい感じで省スペースになると思います。
ここまでで客車2台は完了です。ちなみに、この車体は床下が全面オレンジなので、そのままでは白色灯を使っているにもかかわらず、全体的に著しく電球色になってしまいます。
というわけで、床にポストイットの白色のマスキングテープを張って点灯させた状況が下の写真です。
超極細リード線の存在感をみるためにあえて壁面に貼らずに写真をとってみました。バネや銅板がないのですっきり。
リード線の壁面への配置はあとで、スティック糊とピンセットで格闘するとしましょう。
問題は残る動力車です。
動力車には前部と後部に2か所、電極がここに繋いでくださいと訴えかけてきます。
で、両面銅箔テープで張り付けようとするとこれがめちゃくちゃはがれやすくて難儀しました。両面銅箔テープの粘着力が弱いと言ってる人は多分張り付け対象がこういう金属なのでしょう。が、他に手段が思いつきません。リード線を少し長めに繋ぎなおして、なんとか接着。
こんな感じです。この後、動力車も客車と同様にリード線を壁面沿いの適当な位置にスティック糊かなんかで貼り付けます。
おし!。一応完了かな。
とつないで走らせてみると動力車はOKですが、客車がチラチラしまくり。
接触不良になりやすい箇所は限られているので、いったん外して台車との接触部および壁面との接触部の銅箔テープを4重くらいに重ね張り、意味があるかはわかりませんが、左に見えてるドーナツ部分およびその周辺にかかっている銅箔テープを少しそぎ落し(ショート回避)。下の写真は重ね張り前、そぎ落とし前。
これでなんとか完成しました。一応壁面側に張り付けた端子の接着具合も確認してから試運転。
おおお。軽く低速で走らせてみます。ちらつきもありません。客車では床のみに白マスキングテープを張っているので、若干オレンジっぽい気もしますが、まあよしとします。座席にまでマスキングテープを張るのはちょと面倒かも。
も少し高速、電圧最大かな。
客車と動力車の色の違いはさておき、まあ、これでいいやという感じです。
届いてから多少の日数はかかりましたが、それなりにめちゃ喜んでくれました。
一番手がかかったのはLEDテープ側から動力車の電極への導通でした。銅箔テープがなかなか張り付かなくて難儀しました。次が客車車輪からの導通作業。が、まあ無事終了。
この車体はKATOの車体と違って、プラスチックが弱い感じがします。ひっかけの爪や初期カプラーなどが折れやすいので要注意です。当然、作業前に外せるものは外しておくのが大吉です。また、中古のせいか、屋根とガラス窓部には余計なテンションがかかっているようで、非常に外れやすいので、極力爪などは折らないように注意。
お時間を割いていただき、ありがとうございました。
意外と簡単なのであきらめていた人は是非ともチャレンジしてみては(1日目も参照)。
ただし、作業の随所で本体破損の危機をはらんでいますので、十分注意して行うことは言うまでもありません。当方はいかなる破損においても一切の責任を負いませんのでくれぐれも慎重にお願いいたします。
<後日譚>
KATOのオプションで売られている台車についている集電板を参考に、室内灯追加未対応車両に対応すべく「改良集電板」を作成し、現在では全てこのネジネジは取り外し、改良集電板で集電しています。
2023.09.15
<横浜市電について>
同じくトミーテックの横浜市営関連ですが、今はもう見られない横浜市の路面電車、
以下の2種も全く今回の動力車と同じ仕様で室内灯をつけることができます。動力ユニット必須ですが、動力ユニットから電気を取れるので、足回りの集電に気を使う必要が全くありません。なかなかよい走りを見せてくれます。
この車両は現在、横浜市の久良岐公園に大切に静態保存されています。
2012年に整備される前はいたずらされて解体寸前の悲惨な状況だったそうです。
横浜市電保存館に行くと当時の状況がよくわかります。手作りの鉄道模型もたくさんありました。運転シミュレーターもあります。ここでもこのトミーテック、動力ユニットも一緒に売ってました。
動画もシリーズでYoutubeにアップされています。
このモデルには色違いがあります。めちゃしぶいっ!
値崩れ~。
動力ユニットはまだまだ新品でも3000円未満で買えるようです。が、動力ユニットは少しづつ品薄になりつつあり、値段が高騰しているものもあります。やだねえ。
動力ユニットに交換するとおもりやスペーサー、スカート、台車カバーなどなど、あちこちの部品がぽろぽろと落ちやすくなるので、木工用ボンドなでくっつけておくのが良いかもしれません。いや、必ずやっておいた方がいいと思います。
このパンタグラフ、ビューゲルとかいうらしいですが、めっちゃ外れやすいので要注意です。動かせる仕様なので接着剤は使えません。いっそ外してしまった。大事に保管。
室内は大半がモーターで隠れてしまいますが、室内灯をつけるとそれなりにいい感じです。前照灯部がくり抜かれているので、しっかり光ってくれます。
上の写真は動き出す直前の点灯状況です。走りだすとかなり明るくなります。
めっちゃノスタルジックです。他の路面電車も動力化すれば恐らくほぼ同じ手順で室内灯がつけられると思います。殆ど同じなので手順は省略です。
この2車両ですが、車体の長さが短いので、通常の10cmものではなく、高密度のテープLEDを使用して7.5cmのテープLED長さを確保する必要があります。
3灯/2.5cmのもの↓で、3区間分、7.5cmで区切って使います。高密度ですが、値段が2倍高くなるわけでもありません。一つあると継ぎ足しなどにいろいろ便利かもです。
防水仕様なので、はんだ付けのために防水シリコンを剥がす必要がありますが、はんだのとこだけ剥がす手もあります。