いよいよキハ20シリーズ4台のうちの最後、キハユニ26に室内灯を付けていきたいと思います。
まずは外観から。
窓の多い客席らしき空間と窓のほとんどない積み荷用の空間に分かれるようです。
前から見てみます。
さて、それでは開いてみますか。
運転席側が荷物を置くスペース、右側の後方は客席かどうかわかりませんが、座席が整然と並んでいます。
さらにばらしていきます。
キハ20で3回もばらしているので、手慣れたもんです。ほぼ同じ場所に引っかけ爪があります。
それでは早速ネジネジの準備です。この台車はKATOのパーツ11-035から集電板を取り除いたものです。カプラー交換が面倒かつ危険ぽかったため、こちらを使用しました。
あと。Φ0.4mmのリード線3cmを4本、Φ0.55mのワイヤー6cmを4本準備しました。
まずはネジネジ棒にリード線を半田付け。6cmのワイヤーの中央、3cmの位置にマジックかなんかで印をつけ、カッターの背かなんかでコキコキして少し表面を削ります。銅線色が見えるとなかなか吉です。そんなに深く刻む必要はありません。半田のノリのために表層を剥ぐ感じです。で、リード線を半田付け。これは意外と容易につきました。
ガラス窓板を両面テープでオレンジ車体の内側に貼り付けておきます。
天井にテープLEDを張り付けておきます。さらに、座席板の運転席側には両面テープをちょこっと張り付けておきます。これは最後のたるんだリード線の固定用です。
おもりも床板に貼り付けてさらにマスキングテープで絶縁しておきます。
いよいよネジネジ開始です。
・・・・・・・。
途中省略して、ネジネジ終了、リード線をビス穴から通して台車を床板に取り付けてみます。がしっ。
例によって、ネジネジは中央部付近で、ワイヤーが中心のビスを押し付けるように変形させて車輪に接触しやすいように突っ張ります。やりすぎると車輪の回転が不良になりますので、軽くです。そうも見えませんが、軽くです。
この段階で、床板を通り抜けてきた4本のリード線の先端に小さく切った銅箔テープ片を半田付けします。くれぐれも床板を通してからです。銅箔テープのサイズは半田付け箇所を含め、最終的には2mm×3mm以下にします。後で入れる予定の床板の窪みの幅が2mm程度です。
では向かって右側、後方側の台車からのリード線の先端に半田付けした銅箔テープを床板の窪みに畳み込んで上から銅箔テープでしっかり固定します。
その都度、車輪と床板上の銅箔テープ間で「テスターでピー」モードで導通テストをするといいと思います。くれぐれも、右側の車輪からのリード線はその真上の右側の銅箔テープと導通するように接着します。「右は右へ、左は左へ」です。要は途中でクロスしないように接続します。左右両方やります。
ちろちろ動いて邪魔くさいので、ここで運転席側のリード線も床板の窪みに畳み込みます。まだ上から銅箔テープ固定はしません。
一旦、座席板を合わせてみて、リード線を通すべき隙間の位置を確認します。
さて、ここでテープLEDの準備です。テープLED-ブリッジダイオード間は2~3cmでもいいですが、ブリッジダイオード-銅箔テープ間の長さは5cm程度はあった方がいいです。最低でも4cmは必要です。
もう、例によって例のごとしのリード線橋渡し型室内灯です。くれぐれもブリッジダイオードの極とテープLEDは同じ極同士を接続します。リード線なので直付けより間違えやすいので要注意。むしろ赤黒のリード線を使い分けるとよいかもしれません。ただ、この線は窓を通して見える可能性が非常に高いところです。お好みで。
ブリッジダイオードの反対側の足に繋いだリード線の先端は写真のように銅箔テープの小片(2mm×3mm程度)に半田付けしておくと作業がやりやすくなります。
狭いですが、ブリッジダイオード側からの銅箔テープの半田部を運転席側の床板の窪みに押し込み、上から銅箔テープで固定します。左右両方やります。
銅箔テープも一度半田付けすると熱で粘着度がかなり低下するので、後からダメ押しの固定テーピングが必要です。
ここで一度導通テストをやっておくのがいいと思います。
おおお、大丈夫なようです。ネジネジの良否が命です。
ではここからは組み立て作業です。
ブリッジダイオードからのリード線の長さですが、このぐらいの余裕があった方が作業がやりやすいです。後で蛇足にはなりますが。
床板にオレンジの車体を取り付けますが、取り付ける際には最初に運転席側の床板の先端をオレンジの車体の前方(運転席の下あたり)にあるコの字型の窪みに差し込んで、そこから接合させていきます。オレンジの車体と床板(本車両は灰色です)がうまく組み立てられると次は灰色の座席板です。これはちょっと傾けたりしながら注意しつつはめ込んでいきます。窓ガラス板は後からはめ込む方がやりやすいかもしれません。
先程のこの灰色の座席板の左右の両窪み(白い両面テープの位置あたり)からリード線を通すようにはめ込んでいきます。
灰色の座席板には荷物室の方に両面テープを張り付けてあり、たるんだリード線の固定用ですが、なぜかブリッジダイオードは全くくっつきません。
あとは屋根板を取り付けるだけですが、ここで問題発生。いくらはめようとしても中央部付近がぶわっとなってはまりません。
なんと、高密度テープLEDの防水被膜のふくらみが邪魔になって車体の中央部付近で灰色座席板から出ている隔壁板が突っ張って屋根が収まりません。一瞬、隔壁を削ることが頭をよぎりましたが、とんでもない、テープLEDの被膜を部分的にはがします。
位置合わせしてテープLEDの防水被膜を余裕をもって幅5mm程度、カッターを入れて剥がします。テープLEDまで切り込みを入れないように要注意です。ぶつかるのがLED位置でなくて助かりました。
被膜さえ禿げれば要は薄皮1枚のはずなので、大丈夫なはずです。
無事に屋根を本体に取り付け、点灯試験です。
おおお。
オッケー、これでキハ20シリーズ4台、全て室内灯が付きました。
全部繋いで点灯してみます。動力車が動き出す寸前のボリューム位置です。すでに結構明るいです。
結構大変でした。
この作業の難易度は車輪周りのネジネジの加減に尽きます。車輪の回転への抵抗を最小限に抑えて、かつ確実な車輪からの導通がかなり難易度高いです。4回やりましたが、横浜市営地下鉄からでは6台分やりましたが、この程度の数ですと、一向に慣れる気配がありません。というか、回を増すごとにもうやりたくない感上昇↑。。
次からは台車ごと交換して飛び出た集電板を切るかあるいは曲げて、ここにリード線を半田付けするかあるいは銅箔テープの方がいいかもしれません。車輪の回転を損なわず、確実な集電が可能です。美観も損ねません。ネジネジはおススメしません。
キハ20シリーズでは動力車以外、台車は「11-035」を使いました。固定用ネジもついていますが、キハ20Tではビスで止めるので使いません。大事にとっておきましょう。集電板を切ったり折ったりするのが嫌でネジネジしましたが、まったく無駄な作業でした。
カプラー交換はバネが吹っ飛びやすくて汚部屋では命とりです。台車ごと交換の方が百倍以上楽。集電板も加工は必要ですが最初からついています。全く、なんのためのネジネジだったんですかね。無駄な作業を得意げにご披露してしまいました。
全部繋いで走らせてみてちらつくようなら、車輪周りのネジネジを全部取っ払って11-035の台車についていた集電板をとりつけたいと思います。飛び出た部分は深く考えずにカット、カットしても台車と床板との間のスペースが狭いので、集電板の割と下部の方で中心部付近に銅箔テープ(あるいは半田でも可)でリード線を張り付けてビス穴を通すのが一番確実かと思います。テープで100%導通させるので、本来の「下から角でツンツン型」よりもちらつく要因が理論上、全くありません。
このやり方であれば横浜市営地下鉄もKATO 11-031あたりの台車で代用できそうです。
車軸間隔が若干広い11-031、横浜市営地下鉄の車軸間隔とほぼ同じ。
これ、全く仕様が書いてないので、車軸間隔の同じものを見つけ出すまで、ひたすら買ってみるしかなさそうです。
<ところがこの11-031、11-035よりもネジ穴の径がわずかに広く、この差でうまくはめられる車両と全くはまらない車両の分かれ目となっています。見た目では全くわかりません。11-035ではまらない車両でも11-031を選択すればはまる可能性があります。ビスの径からみてもかなりの確率ではまると思います。最初から11-031を選択すると間違いないかもしれません。ただ、このような車両ではどちらにも付属している同じ長さのビスが共通して長さが余る可能性があり、ワッシャを2~3枚程度かませる必要性があります。>
めんどくしぇえ、けどもあるだけまだましです。これらもそのうちなくなって価格高騰するんでしょうか。