今日はひとつ、Nゲージに流れている電流を測ってみようと思います。
準備
準備するのはワニ口クリップ3本、パワーコントローラー(電源)と線路2本、あとテスター(デジタルマルチメーターでも可)です。
他に室内灯を装備した車両が一台もしくは二台必要です。比較用に動力車+室内灯も一台あるとよいと思います。今回は高密度3灯/2.5cmものの白色テープLED12.5cmに5cm銅板をリード線でつないだものをオハフ13に装着して実験しました。
配線接続
で、接続は、電圧をゼロにした状態から始めます。ボリュームゼロ。スイッチ中間。
①パワーコントローラを接続した線路(曲線レール)の左右にそれぞれワニ口クリップの赤と黄を接続します。
次に
②赤をもう一本の線路(直線レール)のどっちかに、
③黄色はテスターのプラスの電極(赤い棒)に接続します。
④テスターのマイナスの電極(黒い棒)に白いワニ口クリップを繋ぎ、
⑤その反対側をもう1本の線路(直線レール)の余った方に接続します。
写真は一例です。テスター次第では極性はどっちでも構いません。ただし、くれぐれも接続ミスでショートさせないように、十分注意します。
で、テスターのスイッチは「電流の200mA」のところを選択します。
フルスケールが200mAなので、測れるのが200mAまでですが、その辺の精度が一番高いというレンジです。写真では3時の位置ですね。10Aではなぜか全く電流が流れず、室内灯が点灯しません。それより小さいレンジでは200mA以上はますますスケールアウトということで、このテスターで測れるのは200mAまでのようです。
で、準備完了。
この間のオハフ13の下部分に高密度白色3灯/2.5cmの12.5cmを接続したものをとりあえず準備しました。ボリュームオフにしてオハフ13をのっけます。電流はゼロです。
では測定~~。
まずは前照灯なしの室内灯のみで測定します。前照灯がつかない方向に前進後退スイッチを倒しておきます。
で、ボリュームスイッチをポチっと回して可能な限り最小にしてみます。
高密度白色12.5cmのテープLED以外には電力を消費するものはない状態です。
このときの最小電圧は-0.6mAでした。
で、途中省略してボリュームを最大にしてみます。
室内灯だけだと、最小電圧で0.6mA、最大電圧では77.9mAでした。
では次に、極性スイッチを反対にして、前照灯と室内灯が一緒に点灯する方向で測定してみます。
まずは最小電圧から。
それでは途中省略して最大電圧では。
室内灯と前照灯では、最小電圧で2.7mA、最大電圧では99.1mA、最大で約0.1A流れていることがわかります。
こうなると動力車の例も見たくなってきました。キハ20を引っ張りだしてきます。
こちらは同じ高密度12.5cmでも電球色です。
まずは前進方向。
ボリューム最小で-1.6mA。
同じボリューム位置で電極スイッチを逆にして後退方向にすると、
なんと、1.7mA。
前照灯も尾灯もないので、本来絶対値で同じはずですが、まあ、誤差でしょう。
いずれにしても最小電圧時の電流は1.6~1.7mAです。動力があって、白色の倍以上でしょうか。意外と前照灯の電球の電流消費が大きいようです。
線路の端をクリップで止めて、最大にしてみますと、スケールアウトしてしまいました。これより小さいレンジではますますスケールアウトの、大きい方の10Aのレンジでは全く点灯しないしで、ひと目盛り程度ボリューム戻したときの電流値がこれ。
最大だと200mAレンジでは測れませんが、ひと目盛り手前で推測すると最大電圧では0.2~0.3A程度でしょうか。
と、一息ついたところで、そうでした。思い出しました。電流の「10A」を選択したときは、赤い電極棒を黒の反対側の「10ADC」に繋ぎなおす必要がありました。
さっそく、一旦片づけた配線一式を接続しなおします。で、いきなり最大電圧時。黄色いカバーまで外す必要はありませんでした。
最大電圧時に0.31Aです。一応、極性スイッチを切り替えてみるとします。
この車両は前照灯も尾灯もないので、電力を消費するものは室内灯とモーターだけですが、極性を切り替えると、わずかに差がでるようです。誤差かもしれません。
最大電圧時には室内灯(高密度、12.5cm)とモーターで0.3Aとなりました。
判定!;動力車に高密度電球色テープLED12.5cmだと最大電流0.3Aということがわかりました。
結論
これまでのところ、白色12.5cm+動力のデータがありませんが、電球色12.5cm+動力で、最大電圧で約0.3Aでした。
白色テープLED12.5cmのみ;最小電圧で0.6mA、最大電圧では77.9mA
白色テープLED12.5cm+前照灯;最小電圧で2.7mA、最大電圧では99.1mA
電球色テープLED12.5cm+モーター;最小電圧で1.7mA、最大電圧で300mA
モーターは動いていない電圧では前照灯の電球より消費電流は小さいですが、動き出すとかなり大きな消費電力となります。これはぜひ白色+動力が見てみたいもんです。
→その後の調べで、高密度の白色も電球色も全く同じ結果となりました。
電圧最小と最大でのみ測りましたが、ボリュームの途中段階で測定してあげるとPWMコントローラーのボリュームの特性カーブが確認できます。ここではそこまでやりませんが、是非ともやってみてください。操作ミスでショートさせても一切責任は負いません。自己責任でお願いします。
あー、電圧も測ればよかった。またいずれ。
こんなのがワンセットあるといろいろ便利です。
テスターはいろいろ種類が多すぎて目移りします。
ではまた。